おひとりさまの相続では、誰が法定相続人になりますか？
Q．私（城陽市）は、独身で一人暮らしをしています。子どもはいません。昨年、父母が立て続けに亡くなり、家族は、年の離れた姉（宇治市）だけとなりました。姉は結婚していて、子どもが2人います。私が死んだら、誰が相続人になりますか。
A．あなたが姉より先に亡くなった場合は、姉が相続人になります。あなたが姉より後に亡くなった場合は、姉の子ども（あなたの甥と姪）が相続人になります。
1.法定相続人
誰が相続人となるかは民法で定められていて、被相続人（故人）の配偶者は常に相続人となります（民法890条）。配偶者以外の人は、次の順序で配偶者とともに相続人になります。
第１順位 被相続人の子
第１順位は、被相続人の子どもです（民法887条）。子どもが既に亡くなっているときは、その子どもの直系卑属（子どもや孫など）が代襲して相続人となります。
第２順位 被相続人の直系尊属
第２順位は、被相続人の直系尊属（父母、祖父母など）です（民法889条1号一）。第１順位の相続人やその代襲相続人がいないとき場合に、被相続人の直系尊属が相続人となります。
第３順位 被相続人の兄弟姉妹
第３順位は、被相続人の兄弟姉妹です（民法889条1号二）。兄弟姉妹が既に亡くなっているときは、その兄弟姉妹の子どもが代襲して相続人になります。第１順位と異なり、代襲できるのは兄弟姉妹の子までで、兄弟姉妹の孫は相続人にはなりません（再代襲はありません）。つまり、被相続人の甥・姪までが相続人となる可能性があります。
2.おひとりさまの法定相続人
「私」が姉より先に亡くなった場合
今回のケースでは、「私」は独身で、配偶者も子どももおらず、父母は既に亡くなっています。祖父母も既に亡くなっているのであれば、姉が「私」の唯一の相続人になります。姉の夫や姉の子ども（「私」からみた甥と姪）は相続人にはなりません。
「私」が姉より後に亡くなった場合
姉の子ども（「私」からみた甥と姪）2人が「私」の法定相続人となります。この場合における甥の法定相続分は、それぞれ２分の１です。
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この記事を担当した執筆者
- 弁護士法人 みそら総合 代表弁護士 細川 治
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保有資格 弁護士 専門分野 相続問題全般、不動産、企業顧問 経歴 2000年10月 司法試験合格 2001年 4月 最高裁判所司法研修所 入所（第55期） 2002年10月 弁護士登録 2002年10月 浜垣法律事務所 入所 2006年 3月 山城ひまわり基金法律事務所 所長就任 2010年 4月 山城みそら法律事務所 設立 2021年 3月 弁護士法人みそら総合 代表社員就任
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